自分に合うハムスターがわからない


『自分に合うハムスターがわからない』
これに気付いた人は、飼い主として大切な心構えの第一歩を認識してる人と言えると私は思います。
わからないことが問題なのではなく『自分に合うハムスター』に気付くことが重要なのだと考えます。
きっかけは『可愛いから飼った』でも、きちんとお世話してくだされば問題無いと思うのですが
『可愛いから飼ったけど思ってた感じと違った』などを理由に飼育放棄に繋がる可能性は想像以上に大きいのです。
なので私は、少なくとも初心者のうちは自分に合うハムスターから飼い始めることをおすすめしています。

ハムスターの種類と性格


ハムスターの種類や性格は飼育本にも記載されていますし、色んなサイト様でも掲載してくださっているので、当サイトで改めて詳しく掲載はいたしませんが、飼育本や動物病院に記載されている基本の情報に加えて、飼育上級者の飼い主さんのサイトをじっくり閲覧されることをおすすめします。

※当サイトには、実際に飼育してみて私が感じたことのみを簡単に掲載しています。
基本のことは端折らせていただいていますので、飼育本などで基本の情報を把握したうえでご覧ください。


ゴールデンハムスター


小町 ハムスターの中でもペットとしての歴史が長く、獣医学でもハムスターの治療はゴールデンが基本となっているので、最も情報の多い種類と言って良いでしょう。
温厚な性格から初心者さん向けと言われていますが、毛色の種類が多いことに比例してそれだけ体の弱い個体も多く、散歩が必要だったり色んな意味で賢かったりするので、性格は温厚でも飼育は難しい方だと思います。
また、ハムスターの中でも1番人間ぽいというか感情表現が豊かなのと、自家繁殖で珍しい毛色の遺伝子を残していける魅力から、一度飼うと長期にわたって飼い続けるという上級者が多いです。ちなみに私もゴールデンの賢さや愛嬌の良さ、おトボケなところに魅入られた一人です。

ハムスターの中でもゴールデンは、1番気温の変化に弱い気がします。特に寒さには弱いですね。
そして、ゴールデンは自分の歯の威力を知ってるので、何の理由もなく人間に対して敵意をむき出しにしたり攻撃してきたりすることはありません。単に人間を怖がったり人間に触られることを嫌がったりしてる時は、攻撃してくるのではなく逃げます。
なのでゴールデンが噛んだり、飛び掛ってきたり、警戒している場合は、よほどのことがあった、もしくは病気を発症していると受け取って良いと思います。
また、ゴールデンが患いやすい病気というのも多く存在するため、それだけ病気に関しての知識や配慮、蓄えも必要になります。

ゴールデンは、飼い主にとって都合のいいことも悪いことも覚えるのが早く、好奇心も旺盛です。
特にゴールデンの女の子はワイルドでアクティブな子が多いですね。
臆病な子も存在しますが、比較的人の手に慣れるのも早く、コミュニケーションは取りやすいと思います。
ただ、飼い主の生活リズムに影響されやすく、あまり順応もきかないので、飼い主の生活リズムが狂っていたりすると、それによって体調を崩す子も多いようです。

これらのことから、しっかりお世話の行き届く単頭飼いをするなら最もフレンドリーに付き合えるハムスターだと言えるでしょう。
とともに、初心者のうちからゴールデンを多頭飼いするのはおすすめできません。
そして、ゴールデンが最も寿命が長いという説も定かではないと思います。

ジャンガリアンハムスター


パール 人気NO1の座を維持し続けてるジャンガリアンですが、ゴールデンのように長期にわたって飼い続ける人は意外に少ないようです。
それはおそらく、大きさや価格、見た目の可愛さから『簡単に飼える』というイメージで飼われることが理由にあるのではと思います。
そのためおもちゃ化させてしまったり、意外に噛むことの多いジャンガリアンの習性を理解できず『可愛くない』と飽きてしまうという事実が、残念ながら初心者さんにはとても多いのです。
確かに価格も必要なスペースも手頃に感じますし、市販されている用品のほとんどがジャンガリアン用、そのうえ飼育本にも初心者向けと書いてあるのですから、飼いやすいイメージが先行してもおかしくはないのかもしれません。
そういった見た目重視のグッズや、初心者向け・上級者向けなどとハムスターを区別してある飼育本に、私は疑問を感じています。
ほとんど飼育知識の無い人へ向けて書いてあるはずの飼育本なのに、先入観だけ植え付けて大事なポイントが抜けている本が実に多い。なので飼育本を読んだからといって飼育の全てを把握したつもりになるのは非常に危険なのです。
基本を学ぶためには必要な飼育本ですが、得られる情報はあくまで『基本』であり、基本だけで飼育ができるわけではありません。

正しい知識をもたない人にとっては
どの種のハムスターも決して簡単には飼えない=初心者向けではない
ということをまず理解していただきたいと思います。
そもそも命を預かるうえで初心者向けの動物など存在するのでしょうか?
編集者側にたとえそういう意味で書いたつもりはなくても、言葉の奥深くまで読み取ってくれる読者がどれくらい居るのでしょう?
ほとんどの読者は書いてある言葉通りに受け取るのではないかと思います。それが初心者だからです。
見た目重視の飼育用品にも同じことが言えると思います。
ハムスター重視のグッズよりいかにも子供うけしそうなグッズが売れるのは、その時点でグッズがおもちゃ化してることを証明しています。そのことに気付かないまま飼育をすると、ハムスターのおもちゃ化にも繋がるわけなのです。
ハムスターは可愛いグッズを喜んでくれるわけではありません。
過ごしやすく危険の少ないシンプルな作りの飼育用品、習性を理解し快適な環境を与えてくれる飼い主を喜んでくれるのです。

話は逸れましたが、最後にジャンガリアンについて少し書きます。
病気になった時のことを考えると、どの種のハムスターも人の手に馴れさせておいた方が良いのですが、その中でもジャンガリアンは、手乗りになる個体が多いのが特徴です。
反面、気性の荒い個体が多いのも特徴で、気に入らないことがあると『ジジッ!』と怒ったり噛み付いたりもするので、『噛み癖がなおらない』といった悩みも多く聞きます。
ですがこれらのほとんどは甘噛みです。何の理由も無く本気で噛むことはまずありません。

ちなみに我が家には、見るものすべてに飛び掛かってとりあえず噛んでみる、といった行動をするジャンガリアンが2匹居ました。
その警戒心を取り払うために、私たちはあえて手を差し出し、噛ませてみるという方法を取ってみました。
最初は甘噛みだったのがだんだんと噛む力も強くなってきて・・痛かったですよ〜・・少しは遠慮してくれよって(笑)
娘と2人で行ったのですが、娘はあまりの痛さに泣いてましたね(苦笑)。
でも痛くて手を振り払いたくなるのを我慢して愛ハムが噛み飽きるのを待った結果、次の日からハムが変わったように手乗りになり、私たちの手を繕ってくれるようになりました。
それ以来、血が出るほど噛まれたことはありません。
手に他の子の匂いがついてたり美味しそうな匂いがついてたりすると軽くカプっとされることがあったので、普段の手洗いと消毒をさらに入念に行ったところ、そのカプっもなくなりました。動物の嗅覚ってすごいです。
あくまでこれらは我が家の場合の例であり、『こういうときはこうするべき』と提示してるものではありませんので誤解なきようお願いします。

また、ゴールデンやロボロフと違って人から逃げることの少ないジャンガリアンは、びっくりすると飛びついてくることもあります。
ハムスター同士での攻撃性が強いのはゴールデンですが、不快を感じた時の人間への攻撃性が強いのはジャンガリアンだと言えるでしょう。だからといってジャンガリアンが凶暴なのかといえばそれは違います。
甘噛みか本気かの区別がつくようになるには経験が必要なので、初心者さんにとっては噛まれた事実の方が印象に強く残り
『初心者向け』のはずのジャンガリアンなのに・・となり、なつかない、可愛げがないといった気持ちに結びついてしまうのではと思います。

ジャンガリアンのこういった習性を理解し配慮すれば、彼らは人間を信頼し、身を委ねてくれます。
また、飼い主の生活リズムに順応しやすい個体も多いようです。
(夜行性のハムスターが昼行性になるわけではなく、若干の狂いがあってもあまり影響が無いということです)


ロボロフスキーハムスター


イチゴ 初心者さんには飼育が難しいと言われているロボロフですが、習性を理解すれば付き合いやすいハムスターだと思います。
また、気温の変化にも比較的強いうえロボロフ自身のマイペースを貫ける環境であれば、臆病であっても強い生命力を示してくれます。

そんなロボロフ飼育の1番の難点は『病気』ではないかと感じます。
ロボロフが病気になったとき、診てもらうことはできても治療してもらえる病院が少ないからです。
薬の服用で治る病気なら良いのですが、ロボロフの場合、外科的治療が必要になったり治癒が難しい病気が多く、また情報も少ないです。

ロボロフが上級者向けと言われるのは、観賞用としてのロボロフをいかに楽しめるかといったところにあるのではと思います。
ゴールデンやジャンガリアンを飼ったことのある人には、触れ合いが少ないロボロフはコミュニケーション上物足りなく感じるかもしれません。観賞用=触れないといった先入観もあるのだと思います。
ところがどっこい彼らはとってもユニークで可愛いヤツらなのです。
見た目の愛らしさはもちろんですが、何をやらせても3倍速な行動のひとつひとつが面白く、また結構なおトボケさんです。
基本は観賞用と捉えて飼われた方が良いとは思いますが、慣れれば手乗りになるロボも居ます。

注意点として挙げるとすれば、ロボロフの臆病さ。
ロボロフの臆病加減はハムスターの中で最も強いかもしれません。
そのため何事も無理強いするのは厳禁です。飼い主の手に馴れさせることひとつ取っても、なかなかゴールデンやジャンガリアンのようにはいきません。
ですがロボロフには、警戒心をむき出しにしながらも好奇心が旺盛という面白いところがあります。
なのでコミュニケーションを取りたい時は、その子の興味を引きそうなものを手に乗せ、やや遠めに置いてみてください。
初めは警戒して遠巻きに見てるだけですが、ちょこまかと動きながら少しずつ近寄ってきます。
とにかく焦らず、その子の様子を見ながら積み重ね行っていくよう心がけてください。

ロボロフの面白いところは他にもあって、何かが起こると全て人のせい(または他ハムのせい)にします。(笑)
例えば自分のスピードについていけず回し車の中で回転しちゃったりした時は『今、何が起きたん?誰がやったん?あんたかいな?』というような顔でこっちを見ます。
ご飯をポロリと落としたりすると『わしゃ知らんで〜。わしのせいやないで〜。はよ拾って〜や』と言いたそうな顔をします。(笑)
実際どう思ってるかはハムのみぞ知るところですが、ロボロフの好きなようにさせてじっくり観察しているとこのような風景が日常であることに気付くことができます。
そして、警戒心が強いはずのロボロフでも、美味しいものを食べてる時は無防備になる子が多いようです。
ゴールデンが警戒してる時は、飼い主の居る方向から目を逸らさずに食べますし、ジャンガリアンはご飯を取り逃げします。
それに比べロボロフは、美味しいもののある場所で無心に食べまくります。あれ?警戒心は・・?って感じで不思議です。
きっと、逃げ足の速さと敏感さで護身カバーしてるのかもしれませんね^^


キャンベルハムスター


キャンベルハムスターの飼育は未経験なので写真と経験談は記載できませんが、注意点をいくつか挙げてみます。
キャンベルはジャンガリアンとよく似ています。実際ジャンガリアンとして店頭に並んでる子も少なくありません。
もしジャンガリアンと書いてあるケースの中にパンダ柄の子や真っ黒な子が居たら、その子達はキャンベルです。

キャンベルは見た目だけでなく性格もジャンガリアンに似ていますが、気性の荒さや人馴れ度はジャンガリアンを上回るようで
一旦人に馴れてしまえばベタ馴れになる子も多いですが、馴れさせるまでが結構大変という話をよく聞きます。
体の弱い個体も多く、またキャンベル特有の(治癒の難しい)病気もあるので、ある程度飼育に慣れてから飼った方が良いハムスターかもしれません。

チャイニーズハムスター


キャンベルと同じく、飼育未経験です。
チャイニーズの特徴は細長い胴と大きな目。
目が特別大きいというわけではないのですが、顔が細く小さいため特徴的に見えます。
体を丸めて寝てるところを上から見るとジャンガリアンにそっくりですね(^^

ジャンガリアンやキャンベルと比べると、警戒心はやや強めのように思います。
また、大きくなっても兄弟で仲良く生活できる個体が多いようです。
※厳重注意: ハムスターの基本は単頭飼育です

クロハラハムスター


一度でいいからお目にかかりたいハムスターです(T-T)
本やTV、Web上の画像でしか見たことありません。
体が大きい分、凶暴さもあるようですが・・ハム飼いとしては捨てきれない夢です♪

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